Now Reading
第1チャクラ(ムーラーダーラ)をわかりやすく

「自分らしく生きる」を発信。

第1チャクラ(ムーラーダーラ)をわかりやすく

整った状態のムーラーダーラ=自分への信頼

第1チャクラ(ムーラーダーラ)とは、肝っ玉?!

ムーラダーラは、全部で7つあるチャクラの一つで一番下にあるチャクラのことです。ヨガ的に説明すると、ムーラダーラが整っていると足裏が安定していてどっしりとした印象を与えます。またフィジカル的にも、体幹がしっかりと使えているので、肩の力が抜けて、首筋が長く見え、自然と美しいアライメントを生み出している身体の状態です。

例えば、ヨガポーズをとっていたとしたら、快適で心地よく呼吸が自然と深まる身体の使い方ができている状態です。

逆に、力みがある状態は、動きがぎこちなかったりなんとなく落ち着きのない印象を与えてしまいます。身体に違和感を感じたり、呼吸が浅くなったりとヨガポーズ中に不快感を感じている状態です。

心も身体も感じる安定感こそが、第1チャクラ(ムーラダーラ)が整っている状態なのです。何事にも動ぜず、力強い様とは、まさに肝っ玉が座っている状態といえます。

心のゆとりがないのはムーラダーラが乱れているから?!

ヨガでは、心と身体は繋がっていると考えます。ですので、チャクラの状態は常に心と身体に連動しています。

例えば、安定感がある状態のヨガポーズは、身体に力みが一切なく美しい状態であるということです。足裏からインナーマッスルまで連動して正しく使えていると、体幹が安定しアウターマッスルは無駄に頑張らなくて済みます。

逆に、心も身体も安定しておらず、ムーラバンダが乱れている状態は、ぎこちなくソワソワした印象を与えます。まさに、肝っ玉が座っていない状態なのではないでしょうか。

自分自身のオンオフの切り替えが出来ずに、心の余裕を失っている時に感じる疲労感は、心身のバランスが崩れ、安定感を失い、アウターマッスルで力みながら動いている状態なのです。

時間に追われていたり、ちょっとしたことでイライラしたり、自分以外のことに振り回されて忙しかったりなど。

他人の世話を焼きすぎて自分を見失っている時もこうした力みがみられます。

心のゆとりは、自分の内側で自分自身の手で作るものです。自分の心と身体の状態を知り、安定感を取り戻すのは簡単なことではないかもしれません。しかし、ムーラダーラを意識することは、他者や環境に振り回され過ぎてしまう自分への思いやりだといえます。

整った状態のムーラーダーラ=自分への信頼

整った状態のムーラーダーラ=自分への信頼
Images by Adobe Stock

どっしりとした見た目の安定感は、心も安定しなければ生まれません。ヨガポーズで身体を整えるのはもちろんですが、自分への向き合い方にもフォーカスしてみましょう。

新しい事を始めたり、冒険に出たりなど未知の世界に出ようとするチャレンジ精神も勇気が必要となります。

その他には、

・自分と違う意見や価値観を受け入れる。

・多様性を認める

といった異文化への理解も肝っ玉が重要な役割を果たします。

自分への信頼とは、自分への理解から始まります。

自分の土台は、自分だけのもの

ムーラーダーラの働きは、グラウンディングとも言われています。心身の土台であり、基礎なのです。大地に根っこを生やしたような大木のようなイメージです。

ムーラーダーラの定員は一名であるということも覚えておきましょう。つまり、自分だけの土台なのです。

そのため、自分のことを見失っている状態とは、自分をおろそかにしている状態と同じことです。自分一人のための土台に誰かが勝手に上がりこんでいて土台が不安定になっている状態だといえます。

土台はすべてのおおもとです。そのような大事な部分を他者に土足で踏み込まれたくないはずです。

自分を大切にしてみるとムーラーダーラは整う

整った状態の第1チャクラ、ムーラーダーラ=自分への信頼
Image by フリーAC

自分を大切にという言葉は最近よく耳にしますが、いまいちわかりづらいように思います。

試しに、自分が「やりたいのか、やりたくないのか」「快適なのか不快なのか」という自分優先にして物事を決めてみましょう。

自分優先というと少し子供っぽく聞こえるかもしれません。さらには、人間関係で摩擦が起きるかもしれません。しかし、結果として煩わしい人間関係の精算につながったり、自分の本当のやりたいことが見つかるなどポジティブな側面が実は多いのです。

ヨガでは、自分の身体や呼吸に意識を向ける練習をします。この視点こそが、自分を大切にする練習なのです。

世間体が、、、つきあいが、、、みんながそうしてるから、、、といった他人軸での意思決定はやめて、自分はどうしたいかで選択する思考がムーラーダーラを整えることであり、ヨガプラクティスを日常に活かす一つでもあるのです。

「自分優先にする」には勇気が必要

ところで、自分の子供時代はどんな子供だったかちょっと思い出してみましょう。聞き分けの良かったタイプだったでしょうか?それとも、我道を行くヤンチャなタイプだったでしょうか?

自分優先の思考は、「大人の言うことを聞く子供時代」を過ごした人にとっては、かなりハードルが高いような気がします。もっというと、自分優先ということに拒否感を感じるかもしれません。

ですので、「自分を優先に考える」ことはとても勇気がいることなのです。

チャクラを整えたら人生の問題は解決できるのか?

正直、できません。(きっぱり)

ヨガは数あるツールの一つです。ヨガは、自分との向き合い方の練習ができるだけであって、自分が実際に行動をおこさない限り心の安定に繋がりません。

自分が動くとは、自分を優先にして実際に意思決定をするということです。

ムーラーダーラを通して自分を知ることが大事

ヨガとは自分とのコミュニケーションの練習でもあります。

自分とうまくコミュニケーションが取れている状態とは、自分で自分を後押しし、目的地まで自分を連れて行ってあげるようなもの。

自分の声を無視し続けて他者に土台を乗っ取られている状態では、いつまでたっても自分とは良い関係を作ることができません。

良い関係を作ることができてない状態。すなわち、信頼関係ができていない状態では、自分らしく生きることへは近づけないのではないでしょうか。

反対に自分との信頼関係ができている状態というのは、ゴールまでのルートがしっかり見えているような感覚があります。自分への信頼が、まさに安定感と勇気を生むのです。その大地を踏んで目的地まで力強く進む力がムーラーダーラなのです。

© 2021 HASYOGA Magazine. All Rights Reserved.