もくじ
タダアーサナを日常に生かすには?立つ動作と歩く動作は別物
タダーサナを丁寧に行うことで、立っている状態での重心の位置を改善します。しかし、歩く動作は片足ずつ、動かすという動作が含まれます。この動作は、前後左右とひねりの重心移動が必要になるので、立ち姿勢(タダーサナ)とは別物なのです。
立っている時の全体性は、歩く時に影響します。
美しい歩き姿勢は疲れにくく動きやすい
歩く動作とは、軸骨格、脊椎の状態が重要になります。背すじをシャキーンと伸ばして固めた状態での歩行は、脊椎のウェーブが使えていない状態だといえます。
一見、美しい姿勢に見えますが、足裏が地面に着地した時の衝撃を分散させることができません。衝撃が関節などに、もろ直撃されるので、関節にかかる負担が大きくなってしまいます。
このような身体の使い方では、腰痛や膝痛になりやすいと考えます。
衝撃を分散できること、関節に負担がかからない身体の使い方は、痛みを引き起こさないだけでなく、見た目にも全身が連動して動く、自然な揺れやウェーブは美しく、疲れにくい姿勢なのです。
まずは、足裏の重心にかかる部分を観察しよう
タダーサナ(立ち姿勢)では、両方の足の裏に均等に体重が乗るようにするのが基本です。それを、歩き姿勢に応用するには、まずは基本の、頭からお尻までの上半身の長さ、軸骨格を意識してみます。すると今まで無意識だった、左右の筋肉の使い方のアンバランスな部分に気が付くことが多いです。
昔の怪我や利き足があるために、どうしても左右の筋肉の使い方に差がでるのは当たり前ですが、重心に左右差があると、特定の筋肉ばかりを使ってしまい、身体の一箇所に負担がかかっているのです。この重心の左右差が身体のアンバランスを生み出していて、見た目にもよろしくない姿勢の原因になっています。
しかも、この身体の使い方のクセは、長年積み重なると痛みや不調に繋がり、パフォーマンスが下がってしまいます。
両足の裏にかかる重心の移動を歩く時も、観察してみましょう。
理想的なのは、しなやかな背骨
美しい歩き姿勢で大事なのは、脊椎やインナーマッスルなどの体幹です。インナーマッスルがきちんと使えていると、アウターマッスルに頼ることなく、無理なく、そして美しく身体を使うことができるのです。
全身でバネのような動きが起こると、軽い力で左右の推進力が生まれて関節や筋肉に負担が減ります。
インナーマッスルを上手に使うには、胴体を固めるような、余分な力みは抜けている必要があります。しかし、私たちは育った環境などにより、無自覚に筋肉を緊張させてしまっているのです。身体に余計な力みがある状態では、インナーマッスルは正しく使えません。
まず第一歩としては、自分の身体の力みを観察することです。力みに気づくだけでも、身体の使い方は変わっていきます。
結論:大事なのはで身体全体のバランスを調整すること
歩くためには、まず、立ち姿勢(タダーサナ)を整えることは大事です。頭頂部からの上半身の長さを意識して、自分の重心や緊張を観察することが、バランス良く身体を使える下準備になるのです。
その次に、片足を交互に前に出すという足の動きを、上半身から繋がる全体性を意識しながら、バランスよく行いましょう。
いつもの歩き方に慣れて、それが普通だと思っていても、実は余計なところに力を入れていたり、必要な力が使えていない場合があります。
歩くという動作は、誰しも日常的な動作なので、見直してみる機会は大切です。