
ヨガポーズをある程度練習していると、いいところまでは上達をしても、ある一定のところでスランプに陥る事があるのではないでしょうか。完成形のヨガポーズが大事なのではなく、そのプロセスが大事であるとは頭でわかっていてもフラストレーションは溜まります。
それでは、その解決方法としてプロセスの視点を変えてみるのはいかがでしょうか?その鍵についてヨガインストラクターのあつこさんに伺いたいと思います。

ヨガを継続していると、もっと綺麗にポーズを作りたい、足の幅や向き、手の角度などの方向といった部分的なことがますます気になりだします。その時使っている筋肉、脊椎や骨盤の動きなど、解剖学的な動きも考えていると思うのですが、YOGA BASE LABではそれにプラスして、頭の位置や動きもセットで考えます。では、なぜ頭の位置と脊椎(胴体の動き)は切り離してはいけない。ととらえているのでしょうか?
もくじ
インナーマッスルを鍛えても、整えても、ヴィンヤサは美しくならない!
ヨガでは、アウターマッスルよりも脊椎のインナーマッスルを意識しましょうと言われることが多いのではないでしょうか。身体の奥に多くあるインナーマッスルを効率よく使うことは、疲れにくく柔軟な動きのための大切な要素ですが、ただ繰り返しでいつものヨガの練習をしているだけでは、上手く使えないことも多いです。
ヴィンヤサが上達しないのは練習が足りないのが原因ではない。

筋力不足なら筋トレをするのは有効ですが、無意識のくせに気づかないまま筋トレを続けていても、使いやすい大きい筋肉ばかりをトレーニングしてしまい、その結果使いすぎて痛くなってしまったり、硬くなっている筋肉に気づいてそこをほぐしても、効果は一時的なもので、結局また、いつもの使い方をしてしまいます。
一般的には「問題のある部分」その部分のみが気になってしまい、そこをどうにかすることに集中してしまい、全体が見えなくなっていることがよくあります。頭(頭蓋骨)について知ること気づくことは、全体を見られるようになるため、身体全体でバランスよく動けるようになるための、とてもお得な方法なのです。
たとえばヨガの練習で
・ウッターナは骨盤の前傾、股関節の屈曲を意識する
・深い呼吸のためには、お腹や胸の動きに意識を集中する
などの部分的に意識したいことに加えて、頭の動きをイメージしてみてください。
ヴィンヤサの時に「頭」を仲間に入れると、もっと「楽に」「美しく」動ける!
ヨガに限らず、もっと上手く動きたいときは、頭の動きをイメージすると動きやすくなります。頭(頭蓋骨)は、その大きさや位置を認識する感覚がないので、意識しないかぎり動いていることを忘れてしまいますが、実際には5〜6キロある球体が脊椎のウェーブの先端で動きをリードしているのです。自分の身体を観察してみると、頭以外はどの部分も(見えない背中でも)その大きさや動き、今ある位置が、感覚でわかりますよね。頭だけが、大きさもわからないと気づいて動いていますか?
コツは、すべてのボディーワーク理論に頭をプラスするだけ!
身体の先端には頭があり、その頭に首(脊椎)が繋がっていて、頭が動くと脊椎はウェーブでバランスを取っています。自分が取り組んでいるワークややり方はそのままで、動きの先端にはいつでも必ず、頭が最初に動いていることをプラスでイメージしてみてください。大きさや位置の感覚をつかむためには練習が必要ですが、知識として知るだけでも違ってきます。まずは頭頂部からおでこや後頭部などを触って、頭の立体感を確認しながら、繊細に動かしてみるのがおすすめです。