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ヨガで腕があがらない!をカンタン解決〜ウルドゥワ・ハスタ・アーサナ

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ヨガで腕があがらない!をカンタン解決〜ウルドゥワ・ハスタ・アーサナ

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ヨガ 銀座 少人数制 ヨガスタジオ パーソナルヨガ
Image by Yoga Base Lab

肩関節と腕の関係

肩関節は肩甲骨と関節を作っていますが、肩甲骨は鎖骨と関節を作っていて、その鎖骨は胸骨と関節を作っています。指先から手首、ひじと順番に関節を確認しながら、腕を触ってみましょう。肩関節から鎖骨を辿ると、喉の下あたりに鎖骨の先端がわかります。そこが胸鎖関節です。胸鎖関節から腕ははじまっているのです。

ウルドゥワ・ハスタ・アーサナ一般的な誘導例


 

ヨガインストラクター 高橋ちひろ

耳と肩を遠ざけて、息を大きく吸いながら両手を仰ぐように、指先を空のほうへ

 

質問①なぜ腕がまっすぐに天に向かないのでしょうか?

人それぞれ骨格構造の違いもありますが、腕が肩関節から始まっていると思っていることも原因のひとつです。子供の頃、リカちゃん人形やウルトラマンなどで遊んだ記憶があると思いますが、あの人形たちは肩から腕が外れる構造になっていましたよね。いつのまにか自分の腕の動きも人形の動きのイメージになっていませんか?私たちは人形と違って、腕を動かすときには胸郭全体、もっと言えば足先まで連動して動くのです。

質問②腕が上がったとしても肩が詰まる感じがするのですが、、、

あとは日本独特の文化である軍隊方式の気をつけ!これも体を固めて肩が上がる動きで、そこからの「前へならえ」は、まさに人形の腕だけの動きですよね。これを幼稚園児くらいからやらされるので、クセになっている人は多いです。

解剖学的思考でウルドゥワ・ハスタ・アーサナを捉えてみよう

腕の始まりが肩関節でなく胸鎖関節だと理解すると、胸鎖関節は胸骨と繋がっているので胸郭全体が一緒に動くことがわかります。

ステップ① 左手のひらを右鎖骨に置いてみましょう。

ステップ② 手のひらに感じる鎖骨から腕がはじまっていることを意識しながら、右肘を回してみましょう。

ポイント 腕を動かすと鎖骨も一緒に動くのを確認する。

ステップ③深呼吸で呼吸の深さもチェックしておきます。

ステップ④胸鎖関節から腕がはじまると思いながら、指先がリードして手首、ひじ、肩関節、鎖骨の順番に動いていって腕を上げてみましょう。

 

動きやすくなるのでその結果、肩の詰まった感じは減ると思います。人形の腕の動きもやってみて、ぜひ比べてみてください。呼吸も変わりますよ。

まとめ

耳と肩を遠ざけようとする必要はない

耳と肩を遠ざける動きは、腕を動かす僧帽筋や胸鎖乳突筋を固める動きとも言えるのでYOGA BASE LABではおすすめしません。たとえば僧帽筋は後頭部と鎖骨、肩甲骨にも繋がっているので、頭、首、腕を固めようとしながら、腕を動かそうとしているということになります。筋肉としてはヨガティーチャートレーニングでも習うのですが、腕の動きやすさと連動して考えている人は、少ないと思います。動きやすくなれば、耳と肩はその人本来の自然なスペースになっていきます。

鎖骨の動きを再認識しよう

ヨガレッスンで、腕の上げ下ろしの動作は一般的なものですが、そのとき鎖骨の動きまで意識できている人は少ないです。私達は、日常の刷り込み、例えば「リカちゃん人形の腕」のように、自分の腕の始点は肩辺りだと認識していた、というような事はよくあります。日常の刷り込みによる無意識な認識と解剖学的に正しい動きとのズレが、意図しない動きの制限や痛みを引き起こすこともあるのです。
そこで解決策のひとつとして、実際に鎖骨を触りながら腕を動かしてみると、腕の動きに連動して鎖骨も動いている事を実感します。腕の始点をアップデートするだけで、肩関節の動きの制限から解放され、動きに変化が表れてくるのです。

アレクサンダーテクニーク・姿勢ヨガ

毎月 第3土曜日11:00 – 12:15

【対象】
ヨガインストラクター、アレクサンダーテクニークに興味のある方

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