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コブラのポーズ(ブジャンガーサナ)を腰の痛みなく行うポイント2つ!ヨガインストラクターのための解剖学手帖

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コブラのポーズ(ブジャンガーサナ)を腰の痛みなく行うポイント2つ!ヨガインストラクターのための解剖学手帖

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ヨガ 目指そう!見た目に美しく、快適に維持できる姿勢

コブラのポーズは腹部を心地よくストレッチすることができるポーズです。長時間の座り姿勢によるストレスと疲労を緩和し、浅くなった呼吸を深くする効果があるとされています。そのため、デスクワークが多い生徒さんに喜ばれるポーズの1つなのではないでしょうか。しかし、このポーズは身体の前面を強烈に伸ばそうとする分、腰に過度な負担がかかりやすいポーズです。では、どういった点に注意または、準備をしてヨガシークエンスに取り入れるのが良いのでしょうか。
解剖学のおさらいと効果的な準備運動(ストレッチ)を理学療法士の木村さんに伺います。


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今回はうつぶせから身体を起こす『コブラのポーズ』に焦点を当てて必要なストレッチをお伝えしていきます。

 

コブラのポーズとアップドッグの違い

まずは、コブラのポーズはアップドックの違いから。コブラのポーズはアップドックの別のバリエーションだと言えます。違いはコブラのポーズの方が後屈の角度が浅いこと。そして、恥骨やお腹は床をつけた状態で行うので、手首への負担が少なくなります。コブラのポーズでは、脚、腰、足が床に平らになり、肘が少し曲がった状態になります。

アップドックでは、ふともも、お尻、お腹を床から持ち上げ、腕を伸ばします。後屈の角度は、コブラのポーズよりも深くなります。

アップドッグもコブラのポーズも効果は似ています。どちらの動きも背筋を伸ばし、胸と股関節の筋肉を伸ばし、ストレスを緩和するのに良いヨガポーズです。しかし、アップドッグのほうが、コブラのポーズよりも両脚の筋肉と背中全体を使って上半身を持ち上げるため、足首や手首に違和感等を感じる場合は避けた方がよいです。

一方で、コブラのポーズは、背中全体や両脚の筋肉を使わないぶん、わずかに上腕三頭筋と上腕二頭筋を使います。

コブラのポーズのコツ2つ(腹直筋・腰椎〜胸椎)

ヨガ 銀座 少人数制 ヨガスタジオ パーソナルヨガ

コブラのポーズは左図のように、うつぶせから身体を起こして腰を反らすポーズです。このポーズでは腹部前面や腰が辛いという方が多いのではないかと思います。

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腹部前面の筋肉は腹直筋といって肋骨から恥骨にかけて腹部の前を縦に覆う筋肉です。腹直筋は体幹の筋肉の中でもアウターマッスルと言われる筋肉で、体幹を力強く動かす役割を担っています。腹筋の筋トレでもメインで使われる筋肉になります。

腹直筋の伸張度をまず確認する

この筋肉は体幹を後ろに反らした動きで最も伸ばされるので、伸張性が必要になってきます。この縦に長い筋肉は、上半身から下半身にかけて他の筋肉と連動しています。そのため、十分な伸張性がない状態でコブラのポーズをとろうとすると、無理をさせている部分に怪我や痛みなどの原因になります。

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引用:team Lab Bodyより

シークエンスの中でコブラを取り入れる準備運動として、時間をじっくりとかけたストレッチをおすすめします。

腹直筋ストレッチ


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コブラのポーズそのままに見えますが、、、腰だけではなく、上半身全体を使えるように準備するのがポイントです。

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  • ・うつ伏せから腕を伸ばし、息を吸いながら胸を上に持ち上げるように身体を反らしていきます。
  • ・顎も持ち上げて反らすと腹部により伸びる感覚が出ると思います。
  • ・腹部前面に伸びている感覚があればOKです。
  • ・どこまで反らせば腰など他の部分に痛みが出ないか、生徒さんに再確認をしてもらいます。

意識するポイント

  • ・呼吸に合わせて吸う時に反らし、吐く時に緩めるといった形で行なってみましょう。
  • ・まさにコブラのポーズですが、ゆっくりと時間をかけて腹直筋をストレッチします。

腰だけで反ろうとするのではなく、背中全体で

コブラのポーズでは腹部だけでなく、腰の下部に辛さを感じる方もいると思います。腰の下部に辛さを感じる方は下部の腰椎だけが過剰に反ってしまっている可能性が高いです。下部の腰椎のみが過剰に動かされてしまう原因は、往々にして上部の腰椎〜胸椎の可動性が低下していることにあります。コブラのポーズをとる際に上部の腰椎〜胸椎が動かないため、その分まで下部の腰椎が反ることで辛さが出てきてしまいます。そのため、必要なのは上部の腰椎〜胸椎の可動性改善です。

おすすめの背中反らしエクササイズ

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  • ・ストレッチポール(クッションやバスタオルでも代用可)を背中に入れて仰向けに寝ていきます。
  • ・その格好からできる方は両腕をあげて深呼吸していきます。
  • ・必ず膝を曲げて行う様にしてください。

意識するポイント

  • ・ストレッチポールを入れる位置は個人ではなく、背中にしてください。またできるだけ脱力して行いましょう。

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これらのストレッチ、エクササイズを行うことでコブラのポーズで腰を痛めるリスクを減らせると思います!ぜひ今日のヨガクラスでポーズを取り組む前ににやってみてください!


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