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HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)とは?
ハイリー・センシティブ・パーソンとは、感受性が強く非常に神経が敏感な気質を表す言葉です。よって、病気や障害を指す言葉ではありません。
また先天的な気質ですが、「神経質すぎる」「考えすぎだ」等と一言で片付けられることが多く、なかなか他者から共感を得ることができません。そのため、HSPの多くの人は生きづらさを抱えていると言われています。
HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)の特徴
①人の顔色を伺いすぎる
そもそも人と顔を合わすとか、気配を感じるのもイヤ。
②感じる力が強過ぎる
良くも悪くも感動しすぎたり、心を動かされすぎになる。
③人混み、匂い、音、光、など強い外的刺激が苦手
五感からの刺激にも異様に敏感。
④物事を考えすぎてしまう
同じ物事を見てもHSPの人はそうでない人よりもっと多くの情報が脳に入ってきてしまいます。
⑤疲れやすい
あまりにも多い情報量を脳が処理できなくて気力・体力ともにすぐ疲れてしまいます。
外的刺激によって常に脳がパンク状態となってしまうHSP。
周りから「大丈夫?」って心配されるのは嬉しいのですが、その一方で心配してくれる人がいるという事実が新しい情報としてインプットされるから、それさえもツラく感じます。
そんなHSPは自分のエネルギーを消耗しないように、エコモードな生き方をおすすめます。
エコモード①自覚する
まず、自分がイヤだなとか、疲れるなとか思ったら、「自分はイヤだと思ってるんだ」「それならやめていいんだ」と自分自身が自覚できないと始まらないかもしれません。
土日は寝て過ごすばかりという人も「余暇も楽しめないダメ人間」と自己嫌悪に陥る必要はありません。平日は膨大な情報を処理するために脳を酷使した代わりに、脳を休めてボーッとしたいと身体が望んでいるのだから。
エコモード②自分の苦手なタイプを見極める
気をつけて周囲を見直してみると、自分にとって疲れる人とそうでない人を見極めることができます。自分にとって疲れるタイプの人が会社の同僚にいるなら、その人と近くなりすぎないように程よい距離感を保つようにする、苦手なタイプ複数人に囲まれて話をしなければならないなら、その後の10分は一人の時間を持つようにするなど、対策は立てやすくなるでしょう。
疲れることに変わりはないですが、それでもいくぶんマシになります。
エコモード③一日の終わりは自分なりのハッピーエンドにする
お風呂で一人グチグチ言ったり、想像上の理解者を相手に自分の現状を寸劇で説明して、自分の欲しいセリフでねぎらってもらったり…。何かしら回復できることをみつけましょう。好きなスイーツを食べるも良し、ハッピーエンドな映画を観るも良し。「これをやれば一日が終わってホッとできる」と思えるように、自分を徹底的に甘やかし好きなことで一日を終えましょう。
エコモード④一人になれる時間を確保する
HSPが脳の情報処理が追いつかなくて疲れているときというのは、臨床心理士などのカウンセリングを受けるのも面倒くさいのです。そういうときは、やはり一人になれる安全圏を確保することが大事になります。
とにかく目を閉じて情報を遮断することです。
自分以外ではなく自分に対して繊細になる
上述の予防策、中でもエコモード①や②を実践するために、外の刺激に対して敏感に反応してしまう特徴を自分自身に向けてみましょう。
ヨガプラクティスは自分の身体を意識的にコントロールするわけですから、今まで素通りしていた自分の感覚に対して気づきやすくなるはず。
気づいたことや頭に浮かんだことを言葉にするという訓練にもありますから、それらを通して自分の状態に前より理解して労ることはできるでしょう。
自分を俯瞰する視点は回復が早くなる
自分に対して繊細になる手段の一つとしておすすめしたいのが、自分を俯瞰することに努めること。人の顔色を伺って戦々恐々としているときやアレコレ余計なことまで気を回しているとき、疲れすぎて力が入らないとき、人は頭を脊椎に向けて引き込んで、必要以上に筋肉を固めています。そうすると視野が狭くなり、さらに自分を追いつめるような思考に走りがちです。
そこで、色々と頑張っている自分に突っ込みを入れるもう一人の自分がいると想像してみてください。もう一人の自分として、自分を俯瞰してみるのです。「さっき苦手なタイプと結構話したらから疲れているじゃない?」とか、「眉間にシワが寄ってるけれど、何か気になることあるの?」とか。
たったそれだけでも、脊椎に引き込まれていた頭が自由に動けるようになって、精神的にも肉体的にも楽になることでしょう。