前回の記事では、自己効力感(エフィカシー)を,ヨガでどんな風に高めることができるのか?自己効力感(エフィカシー)の概念、思考方法を伺いました。しかし、実際にそれをヨガで実践して、なりたい自分、理想に到達するためには、どんなヨガのアプローチと組み合わせるのでしょうか。
もくじ
自己効力感(エフィカシー)の高めるヨガ 3ステップ
「選ばれるヨガインストラクターになる」クラスの中では、以下のようなステップがヨガの中に組み込まれています。
ステップ1 空間受容と自己受容の時間
部屋の空間、広さをイメージしたり、自分が立っている場所、今日の天気や体温、など今起こっていることに集中でき、今の状態を自分に認識させます。これは、まず現在を認識し、自分を安心させる時間をとるためのステップです。
ステップ2 試考しながら動く。
次になるべくシンプルなヨガの動きを四回くらい繰り返していきます。その中で、イメージすることを変える体験をします。例えば、
一回目:全身の動きに注目する。
二回目:呼吸に注目する。
三回目:全身の方向性(身体の動き)に意識を向ける。
四回目:動物になる、光を思う、などの自然や日常の動きをモチーフにイメージする。
など、同じ動きの中で、ヨガインストラクターの方でリードする方法を変えていきます。自分でイメージややり方を変えることで変化を味わうことができます。
ステップ3 自己受容
自分の思考を変えることで、体の状態を変えられることを体感します。どのやり方が気に入ったか?変化はあるのか?その中で自分が好きなやり方を選択する体験を徐々に積んでいきます。より心地よい方法を自分で選べる、それを繰り返し体感して行くことで、自己効力感(エフィカシー)は自然と高くなってくるのです。
ヨガのアプローチを変えて自己効力感を高めるという概念は、道子先生のオリジナルなのですか?
私オリジナルと言えると思います。アレクサンダー・テクニークは、観察できることがたくさんありますが、「教える方法」は、生徒さんに合っていないと伝わらないですので色々と開発してきました。
アレクサンダー・テクニークを学んだことで、観察できることを一人一人の悩みに答えられるよう、ヨガを使って開発した、と言えます。
過去には心理学やコーチングなどいろんなものを学んできました。メンタルケアヨガ、などのアプローチと自分が知っている知識、アレクサンダー・テクニークで鍛えた観察力や体感を合わせて作り上げたより効果的で簡単な方法です。
エフィカシーを高めるには、コラム1で説明したような、講座で自分への「ラベルの張り替え」をする方法がありますが、これはアドラー心理学などでもよく用いられる方法ですね。
ただ、これだけでは、なかなか変われない人が多いと思います。人は自我があり、エゴを守りたい気持ちもありますし、変化は危険を伴うので自ずと避ける傾向があります。そこは脳の使い方を瞬時に変えられる瞑想や、アレクサンダー・テクニークで脊椎の使い方を変えることとセットにすると、すごく安全に自分の選択をしながら、効果的でかつ腑に落ちやすいので変化が早いです。
ステップ2、ステップ3で紹介しているヨガの中で体学ぶ方法は、時間は少しかかりますが、体から動きから心地よく安全に練習できるところが、いいと思います。し、長い目で見て腑に落ちる。少しづつ自信をつけていくやり方です。
心(思考)を変えるために、身体からアプローチする。これは、ヨガの指導者養成講座(RYT200)で習うことですが、では、実際にどうやって?と、HOWの具体的な部分までは、踏み込めていないんじゃないかなと感じていました。道子先生の講座は、「どうやって?」まで踏み込んでいくのですね。
私その通りです。多くのヨガの指導者養成では、この大事なところを理論で体系化仕切ってないのかな、と思います。ポーズがたくさん合ってそれを学ぶのにも時間がかかりますし、エクササイズや筋トレの良さを取り入れた代わりに、時間が足りない、または先生のヨガに対する考え方も多様なのも理由の1つだと思います。目指していることは何か?によって違いがあるのだと思います。
もっと言うと、本当はヨガじゃなくても、エフィカシーが低くなってるなーとか言うのは脊椎の動きでなんとなくわかるものでもあります。慣れればそれは誰でもわかることです。
探していたヨガの答えが見つかる!アレクサンダー・テクニーク
アレクサンダー・テクニーク教師になるは2000時間以上かかりますが、ヨガの先生として観察できるように、指導できるようになるコツは、私はそんなに時間がかからずとも学べる、と思っています。それをお伝えする予定です。すでに自分がヨガを探求されている方は、今までの知識、疑問が全て底上げされます。
この前いらした14年ヨガを教えている方は、私のレッスンを受けて「初めてスティラ・スカムの意味が体感できました」と言っておられました。こういう方は、学びは早いと思います。すでに何が自分にとってよくて、何が違うのか、一種の評価軸がもう育っているからですね。個人差はありますが、誰でも自分が求めている分だけ、準備ができている分だけ得られる、無理がないのもアレクサンダー・テクニークのいいところですね。